それにしても、私の足が可哀想だ。


かなり無理させました。




「…見せて?」


「レン様、ごめ…ん?」



せっかく朝も処置してくれたのに、また手を煩わせてごめんと伝えたかったんだけども。



めちゃくちゃ怒ってません???



口調は変わらないし手つきは優しいんだけど、顔が全然怖いよ!?




「あんな兄を持つ自分が恥ずかしい。」


「…うん、気持ちはわかる。私でもあれは恥ずかしい。」


「ましてや傷口に塩を塗って喜ぶなんて。君も君だ。ルイに助けてもらえばここまで悪化せずに済んだかもしれないのに。」




レンは本当に根っからの医術師だなー。


怪我や病と闘う人からしたら、それは理解できないことだろう。




「確かにるうに助けを求めれば、るうは絶対に助けてくれる。でも、その後きっとエリクはるうに標的を変える。

るうが負けるなんて思わないけど、立場的に不利なるうを戦わせるわけにはいかない。


私の守れる範囲は、ここでは限りなく狭いから。」



「…でもこんなこと続けてたら、君の怪我はいつまで経っても治らないよ。」



「どうやら私には優秀な医術師がついているので、ご心配なく。」



「っ!」