「実に、離し難い人だ。」



そう言いながら自分の腕の中へ、私を収めるエリク。


そして敢えて私の足に負担がかかるように己の体重を乗せる。




…こんの性悪っ!!!




「ああ、その顔もイイ。君のそんな顔がずっと見たかったんだ。」




ちょっ…重い!痛い!


そしてなんかやばいこと言ってるな!?



我慢できずにるうが近付くのを、私はエリクに見えない腕を動かし来るなと促す。




「悪趣味ですね。」


「ああ、イイね。その目も最高だ。」




喋ったら褒められる。睨んでも褒められる。


褒めてくれるわりには、相変わらず私の足へ負担を与え続けるこの男。



…いい性格してんなー。






「いい加減離していただけませんか?」


「自分で離れてみてはどうだ?」




…斬りたーい!!!