るうが動いたのを横目で確認した。
「ああ。清々しい太陽に麗しい姫。なんと目覚めの良い朝だ。私はまだ信じられないよ。この王宮の一つ屋根の下で姫と生活できているなんて。」
もうお昼前ですけどね???
私だって信じられないよ。
世の中にこんな意味不明な生物が存在するなんて。
るうは警戒しつつも、この戯言を聞いて既にげんなりしている。
レンはもう視界にさえ入れないようにしている。
「おはようございます、エリク様。」
「姫が私の名を…!ああ、私は今日という日まで生きていてよかった。」
「私にご用ですか?」
「もちろんだ。姫は私の生きる理由そのもの。どんな時でも姫の側にいたいんだ。」
一人で相手するなんて言わなきゃよかった。
しかし下手にあの二人に相手をさせると、また逆上されかねないし。
…どうやって追い払おうか。

