冷静に。
状況を読め。
最善を考えろ。
「るう、ちょっと任せる。」
「…ああ。」
私は伝者と共に、前線から退く。
まずは情報を整理したい。被害の規模を把握したい。パパの居場所を知りたい。
正直なところ、既に頭は混乱しているけど。
だからこそ、落ち着かなきゃダメだ。
「襲撃はいつ?」
「凡そ五日前です。」
「敵は?」
「セザールです。」
…セザールか。
セザールの王は非道な男だとチラッとパパが愚痴ってたのを聞いたことがある。力でねじ伏せる恐怖政治で金の亡者らしい人。
アレンデールとは長い歴史の中で、幾度も戦いを重ね、今もその力は拮抗し対立している。
私も数回剣を交えたことはある。
「…謀られた、か。」
「え!?」
「パパも私も不在の状況を意図して作られた。要はこの戦も布石に過ぎない。」
やはりパパの命に反してでも、私はここに来るべきじゃなかった。
襲撃が始まって、約五日も経ってる。
被害は想像も出来ない。

