(一)この世界ごと愛したい





るうの言う通りで。


とにかく、しばらく様子を見るしかないけど。





「…薬草。」



急に、レンが何かを呟いた。




「俺が中庭で世話しているのは薬草なんだ。」


「あ、そうだったんだ。私はてっきり園芸の一種かと思ってた。」


「…守ってくれたんだよね?」


「あー、だっていつも大事そうにお世話してたし…って、今はそうじゃなくてさー。」



レンはやっぱりどこか抜けてる。


今はエリクの今後の動きに気を付けなきゃねって話をしたいんだけど!?





「ありがとう。」


「いや、うん。それはいいんだけど。」



どうにも調子を乱される。



…自分でも本当は分かってるんだ。




ただの兄弟喧嘩。起因が私にあるとしても、別に関係なくて。どちらが勝ってどちらが負けてもそれはそれ。


それで例え、私の結婚相手が変わったとしても私の作戦に支障はない。




だから、見て見ぬ振りをしてしまえばいい。






…それが正解だと。



頭では分かっているのに。