二人で部屋と書庫を往復して本を運ぶ。
かなり付き合わせてしまって、さらにこき使ってしまった…。
なんだか途端に申し訳なくなってきた。
「これで全部かな。」
「うん、ほんとにごめんね。」
「気にしなくていいよ。俺も今日は刺客に狙われずに済んだから寧ろ助かってる。」
「レン様も大変なんだねー。」
私がそう呟くと。
第三王子はむっと顔を顰めた。
「…レンでいい。」
「えー。」
「第三王子とか様付けで呼ばれるくらいなら、呼び捨ててもらったほうがマシだよ。」
「考えとくねー。」
不服そうにしていますが。
そっちだって私のこと姫とか君とかしか呼んでないからね!?

