(一)この世界ごと愛したい





私の予感は、よく当たる。





今回ばかりは、外れてほしかった。




たくさんの後悔で、身が焼けるようだった。





もっと、出来ることはあったんじゃないか。




パパへもっと懇願すべきだった。


王都に残る者へせめて策を残すべきだった。


私の軍から予備兵を置いてくるべきだった。




他にも思い返せば、やれることはたくさんあった気がする。





それをしなかったのは、私の驕りだ。



油断以外の、何ものでもなかった。