(一)この世界ごと愛したい





「俺は、君のことを何も理解出来てなかったんだね。」


「私が黙ってただけだし気にしなくていいよー。」


「君を馬鹿だと言ったことは訂正するよ。」




わざわざ蒸し返すな!!!


思い出して余計ムカついちゃうよ!!!





「だから君はこれだけの本を読んでいるのか。」


「あー、医術の本も数冊読んだんだけどね。なんせまず基礎を学ばないと理解出来る本じゃないと思って、色々手は出してるんだけど。」


「なるほどね。」



私の部屋の至る所に山積みにしてある本を眺めながら、第三王子は少し笑った。




「…どうせ私は戦のことしか知りませんよー。」


「あの書庫にある本にも、それなりの情報はあるけど本格的なセザールの医術を記す本は置かれてないよ。」


「え!?そうなの!?」



うっそー。


それでこんなに難しいわけ?



医術って奥が深いんだなー。そうなると完全に理解するには心が折れそう。たぶん時間も足りないな。