狙われている。
用心深く気取られないよう周囲を見渡すと、少し離れた建物の屋根に僅かだが人影が見えた。
…弓か。
るうの服の裾を引っ張り、異変を伝える。
夜なので視界が悪いのが厄介だが、幸い距離があるからなんとかなるか?
「レン様。」
「…?」
「振り返らず、そのまま三歩左へ。」
刺客の狙いが第三王子だということは汲み取れたので、刺客から少しでも死角になるよう誘導した。
第三王子が左へ動いたことで、焦って弓を放つ刺客。
「借りる。」
この場で唯一帯剣していたるうの腰から剣を抜き取り、冷静に弓を切り落とす。
「…右の建物の屋根の上。後ろの茂みに逃げ込んだから追えそうにないねー。」
「…おい。」
「いやー、頭悪いねー。私が横にいる時に狙うなんてさ……あ。」
「はぁ…。」
思わぬハプニングに興奮して、ほぼ素で喋ってしまった!!!
るうさん冷たい目で見ないで!!!

