(一)この世界ごと愛したい





「お前のせいで興が削がれた。姫よ、また別の機会に新しい席を設けよう。」



え!マジで!やったー!!!




「…ええ。私こそ、余計なことを言ってしまったようで申し訳ございません。」


「姫の気にするところではない。」



この王、私にだけ甘過ぎない?



今は都合がいいので素直に受け取る。


自分の息子には牢屋行きを匂わせておきながら、平気で私に笑みを浮かべるこの男の酔狂さが、少し恐ろしかった。




半ば部屋を追い出された形の私と第三王子。


勿論、るうもちゃんといます。





「夜も遅いですし、戻りましょうか。」


「…そうだね。」



重たーい雰囲気で、各自の部屋まで戻る最中。


周囲に隔たりのない渡り廊下のような場所を通らなければならないのだが。





「っ!」



微かに、殺気を感じ取った私。