(一)この世界ごと愛したい





今となっては真相は分からない。


だけど容易には踏み込めない。こちらの弱みを見せるわけにはいかない。




「医学に薬学、人体構造に詳しい者が多い。そのどれもが私の所有物だ。私の断り無しに医術はさせぬ決まりになっている。」



わあ、絵に描いたような悪党っぷり!


これはパパは断られた可能性が高いな。ならば私は機会を伺うスタイルを貫こう。







「そのような制度は撤廃すべきです。」



今まで沈黙を貫いていた第三王子が、この話題でだけは声を発した。