ただ、剣から大刀に持ち替えたハルが再び剣を持つ姿は少し懐かしい。
稽古の時も大刀だったのに。
「二人とも朝から元気だねー。」
「は?」
「私もう行くねー。あんまり無茶な稽古してみんなに迷惑かけないようにねー。」
そう言って、私は軍部へ向かおうと歩き出す。
「リン。」
「んー?」
今度はるうに呼び止められるので、仕方なく振り返る。
そんなるうが、己の剣を私に差し出す。
「…え、何?」
「持ってけ。」
「これるうのじゃん。」
「俺昨日新しい大刀買ったからリンにやる。」
なんと。
ハル同様、大刀に持ち替えるというるう。
率直に羨ましい。私も本来あんなのを軽々振り回したいけど、腕力的に厳しいから無理なんだよねー。
「一応持ってたら?慣れるまで少し時間かかるだろうし?」
「たまにハルので練習してたから大丈夫だ。」
「…そっかー。」
私はるうから剣を受け取ることにした。
手入れも良くされた、馴染みの良い剣で。そんなるうの剣が持てることが嬉しくて思わず笑みが溢れる。
「ありがとうー。」
「…ああ。」
るうの剣を左側の腰に差す。
うん、これでとりあえず準備完了だ。
「じゃあもう軍部は行かなくていっか。」
「リン、これもやる。」
「え?これって、ハルが前使ってた剣だね。二本とも持ってけってこと?」
「…双剣、中々様になってた。」
ああ、そんな稽古もしたなー。
でも実戦ではそう簡単にはいかない気がするけど。どうしようかな。
「ハルに褒められると、やっぱ嬉しいね。」
「いつも褒めてんだろ。」
「…こうなるってことは、私の剣隠したでしょ。」
「……。」
まったく。
パパからもらって大事にしていた剣なのに。
「…悪い。」
「アルが嫌じゃなければアルにあげてー。」
「いいのか?」
「うん。今はこの二本の方がなんかしっくりきてるから。」
こうして、ハルの剣を右側の腰に収める。

