私はもうどうでもよくなり、そんなるうの隣にごろんと横になる。
「…なあ。」
「なにー?」
「…元気でな。」
「……。」
勝手なのは、私も同じか。
いざこうしてお別れっぽいことを言われると、少しだけ泣きそうになる。
「…リン?」
「…元気でやる。だけどやっぱりるうも自分のお部屋で寝てください。」
「はあ?何で?」
「…何でも。」
やっぱり、この城の中で。
私の中でハルとるうは特別なんだと、嫌でも思い知らされる。
それなのに二人がケロッとしてるから悔しい!!!
私はるうと二人で横になっているものの、るうに背中を向けてどうにか情けない顔を晒さないように気を付けている。
「何でお前が寂しがってんだよ。」
「うるさい。ほっといて。」
「どこまで可愛さ発揮する気だ。」
「してない。」
私はようやくるうの方へ身体を向ける。
るうはいつも側にいてくれたもんな。ハルが倒れた後も、セザールに行った時も。どんな時でもるうは隣にいてくれた。
「…やっぱり一緒にいて。」
「…言われなくてもそのつもりだけど。あんま煽ってくれるな。」
「煽る?」
「…一応、抱き締めたいのを抑えてる。」
なるほど。
旅行の時に、るうがケジメだと言っていた。
私は煽ったつもりはないんだけれども。それでも、こんなお別れの日くらい、もう少し近くにいたいと思ってしまう私はどこまでも甘やかされた姫だ。
「抱きしめてくれなくていいよ。」
「…?」
…代わりに私が抱きしめます!!!
「っ!?」
「へへ、私からなら大丈夫だもんね?」
私がるうに思いっきり抱きついて笑みを浮かべると、るうは珍しく顔を赤くする。
普段慣れすぎているが故に、るうが照れるなんて滅多にない。
「…何回も言った気がするけど、るうには本当に感謝してるの。だから、これは感謝の気持ちです。」
「あー…馬鹿らしいったらねえな。」
「え?…うっ…!?」
結局るうはそんな私を抱き締め返してくれる。
ただ、それは背骨が折れそうなくらい強い力で思わず苦痛の声が漏れる。

