(一)この世界ごと愛したい




舐められてる?


または、馬鹿にされてる?





「私、侵略者には優しく出来ないけど。」


「…試してみます?」


「なっ!?」



シオン将軍は、素早く私との距離を詰める。


剣を持ったままの私を拘束するように、右手で腕を捕まれ。左手は私が逃げられないよう腰に回される。



つまり、とんでもない至近距離。




「…光を帯びているようにも見える。けど、その奥はいつもの貴女のまま、か。」


「離して。」


「失礼。」



すんなり離れたシオン将軍は、自分の剣を拾い上げ再び馬上に戻る。





「エゼルタは退きます。」


「…知ってる。」


「怒らせました?」


「すごーく不愉快でした。嫌いだし。」



案の定、攻撃出来なかったわけですけど?なんか思い通りに転がされたみたいで?


とっても嫌な気持ちです!!!




「…貴女は本当に面白い人だ。」


「嬉しくないなー。」


「残りの二国は勝手にさせるので、どうぞ頑張ってください。」


「まとめて連れてってよ!」




シオン将軍は静かに私を見る。




「貴女をなら歓迎なんですけど。」


「…もういい。」



このシオンという将軍。


こう見えても本当にすごい将軍で。その知略は無駄がなく繊細。



だからと言って武力が劣るかと言われるとそんなこともなく。先程の私への接近もかなりの早業。


不意を突かれたとは言え私も避けきれないほど。





要するに、私と戦いのスタイルが酷似している。