(一)この世界ごと愛したい





「あれがアレンデールの魔女か!?」


「セザール軍を一瞬で消し去った力を持っている!油断するな!!!」


「まさか一人で相手をする気か!?」




…誰が魔女だ。


まあ、油断しないことは確かに大事だね。



それにしてもやっぱ五万は多いね!?




「どうしよー。」



よりにもよって横陣。


流石に火龍の力を持ってしても、この横陣端から端を網羅するのは無理。



…国境に届く人がいたら、もう罠に頼るしかないな。




「あー。終わったらるうのコーヒー飲んで、ハルに慰めてもらおう。」




私はとりあえず全力で、炎を横に目一杯展開。





「ここは進めん!回れ回れ!!!」


「左右から攻めろ!!!」



一人で相手するなんて言わなきゃよかった!!!


守備範囲広すぎる!!!




「あ、そうだ。」



左右に敵が流れて行くので、放出した炎をそのまま横にスライドさせよう。


名案じゃん。私やっぱ天才だなー。




国境の端と端に炎を移動させたことで、今度は中央突破しかなくなる敵を前にして。私はその中央で剣を抜く。



瞳の色をここで初めて変化させる。


セザールで戦った時同様、剣に炎を纏わせて直接戦うことにします。




お願いだから早く退いてね!?!?