突然自分の財布を開く危険があることを聞かされた二人は、寝耳に水。
「せっかくだから、どの街よりも煌びやかに仕上げてあげてね。」
「おまっ、どんだけ金かかると思ってんだ!?」
「まあまあ。私もこれから地道に働いて返していくから。」
「働くって、お前外で仕事する気か!?」
働かざる者食うべからずです。
働きもせずに、外に出て私はどうやって生活すればいいんだ。
「楽しみだよね。何のお仕事しようかなー。」
「リンが…仕事…。」
「無理だ。絶対やめさせるべきだ。リンに仕事なんて出来るわけがねえ。」
ハルもるうも失礼しちゃうよ。
私だって、本気を出せば仕事の一つや二つできると思うんだよ。
「頑張って体で稼ぎます!!!」
「っ……。」
「おい、ハル!!!」
私の決意表明にショックで倒れたハル。
そんなハルを介抱するるう。
「リン、お仕事は大切だけど。ママも少し心配よ。遊びじゃないんだからね?」
「分かってる。少しの間は裕福な友達の家にお世話になる予定だし、仕事はもう少し世間勉強してからの話だから安心していいよー。」
「まあ、どんなお友達なの!?」
「将軍仲間だよ。ハルに良く似てる人ー。」
「え!?ハルに似てる男の人!?」
それはそうだ。
ハルに似てる女の人なんて、何か怖いよ。想像するだけで身震いするよ。
「それってリンにはかなり好条件なんじゃない?」
「条件?」
「…あら私ったらまた。ごめんなさい。なんでもないの!お友達と仲良くねっ!」
アキトが好条件って、何だったんだ?

