やっぱり私には恋愛は向かない。
るうのことは、心から大事に想っているのに。私には今以上の関係を求めることは出来ない。
大好きで大好きで仕方ないはずなのに。
恋愛に発展すると、特別な人となり、お互いを想い合って大事にし合って、生涯愛し合うと誓いを交わす…らしい。
でもね。
軍人の私だからこそなのかもしれないけど、恋愛感情以上に、るうのことはもっと重要視していて。るうが隣にいれば、私は敵前だろうと目を瞑ることも出来る。
それくらい、信じてるから。
…これ以上望むことなんて、何もないんだよ。
「…勘違いすんなよ。」
「へ?」
「お前のことは死んでも嫌いにならねえから。」
「ん?」
唇を離したるうが、私に訴える。
「ただ、今のリンには不要な想いだろうから一旦諦めるだけ。ハルにさえ勝てればアレンデールの掟を使っていつでもお前を手に入れられる。」
「…なんかめちゃくちゃなこと言われてる気がするんだけど。」
「とにかく。俺は今まで通りこれからもハルに勝負を挑み続けておくから。」
「う、うん?」
アレンデールの掟に、私の意思が通用しないのはいつものことだ。
外にも出れない。専属の従者を付けてもらえない。そんなことばっかりで、慣れていると言えば慣れている。
だからハルに勝った人と結婚するっていう掟も、まあ別に…今のところ違和感なく受け入れられる気がする。
私もう城出ちゃうけど。

