(一)この世界ごと愛したい





部屋の鍵を開けて、るうが朝起こしに来た。


しかし、ベッドの上で山積みの本に囲まれて眠る私を発見し、かなり長時間を読書タイムに費やしたことを察した。




「ったく。」



文句を言いながらも、私の諸々の用意をしつつ散らばった本を片付けてくれる。



そうしているところに、ドアをノックする音がしたため、仕方なくるうが対応する。




「騎士様、おはようございます。」


「おはようございます。」


「姫様はご在室でしょうか?」



訪ねて来たのは、セザール王に仕える者だった。




「今朝餉の準備に来たんですが、まだぐっすり眠っていまして。」


「おやおや、可愛らしい姫様だ。」


「起こすことも可能ですが姫は寝起きがあまり良くないので、差し支えなければ御用件伝えておきます。」


「機嫌を損ねたくはございませんので、お言葉に甘えてお伝え願えますか?」