「そういや、お前城出て行く宛あんのか?」
「最初はね。でもそこからは好奇心と探究心に任せようと思ってるー。」
「最初どこ行くんだよ。」
「アキトのお城。神事の日に参加しない条件飲んでもらったから、代わりに遊びに来いって言われたの。」
るうはそれを聞くと徐に嫌そうな顔をする。
「セザールに行くのかよ。」
「そうなるねー。」
「しかもよりによってアイツのとこかよ。」
「約束しちゃったしねー。」
そこからるうの小言を永遠と聞かされてる間に、食事は終わり。
待ちに待った温泉!!!
「ご馳走様ー。」
「おい俺の話はまだ終わってねえ。いいか、絶対にアキトの半径五メートル圏内には入るな。そして敵地だってこと忘れるなよ。」
「はいはい。もう聞いたよー。」
「あとトキにも気を付けろ。安全かと思いきや最後に会った時はやたらお前に懐いてたから、もう危険因子だ。馴れ合うな。」
もう早く温泉行かない???
「るう先に温泉行ってリフレッシュして来たら?」
「…ちゃんと聞いてんのか。」
「聞いてるって。私少しさっきのおじ様とお話したいから先に行ってきてー?」
「ちっ。」
るうは全然納得のいってない顔で、温泉に向かうために準備をして渋々部屋を出て行った。
私は食事の片付けにきた使用人さんにおじ様を呼んでもらうように伝えて。
一人で待つことにした。

