「遅かったねー。」
「お前が使い方ちゃんと説明しねえからだろ。」
「要領は覚えた?」
「たぶんな。」
練習も出来てよかったですー。
「これでもし私が東南での戦いで戻らなかったら探しに来られるねー。」
「戻らねえつもりか?」
「万が一の話だよ。私に限って読み違えることはないだろうけど、この力を解放するのは私もまだ慣れてないから。倒れてたら拾いに来てねー。」
「…けど便利な石だ。休みもらったらすぐ行こう。」
休みの度に私を探すつもりか!?休みは旅行のために溜めておくんじゃなかったのか!?
そして、ハルがそんなにるうを休ませるか、かなり微妙な気がするんですが…。
兄がいつもすみません。
「…ハルとちゃんと相談してね。」
「ああ。」
「あとハルたぶんその石、中々諦めないと思うから盗られないように頑張って。」
「ああ?」
説得は頑張るつもりだけど。
ハルの私への愛情を舐めちゃいけない。
私に会いたい気持ちが高まれば、寝込み襲って石を奪うことも容易に想像できる。
「まだ私が持ち出したことはバレてないし、ハル忘れてるかもしれないから!石の存在は知ってるはずだけど、思い出すまでは隠しててね!」
「思い出したら俺がキレられんのか…。」
「城を出るまでにはちゃんと話はしておくから大丈夫だよ!たぶん!!」
「たぶんか…。」

