でもるうが甘えてくれることなんて今までなかったから、それはそれで嬉しいことかもしれない。
「何笑ってんだ。」
「るう可愛いなーと思って。」
私がそう言うと、るうはゆっくりと起き上がる。
「…お前が言うな。明日もあるなら今日はここで我慢する。」
「そんなに膝枕好きだったの知らなかったよー。これから城にも膝枕係の人雇ってもらうー?」
「あ?」
ハルも膝枕好きだし、るうも同じならそういう係の人を作ってしまえばいいのでは?と思う。
「アホか。お前じゃないならいらん。」
「そう、なんだ。」
起き上がったるうが、そのまま私を見つめる。
何故か目を逸らすことができず。見つめ合いになってしまった。
「城に戻ったらこんな時間ねえよな。」
「城に戻ったら私また南に一人で飛んでく予定だしねー。」
「あー、軍事会議で言ってたな。」
「そうそう。南行って東寄って帰る予定ですー。」
るうは、どこか寂しそうに笑ってる。
「…ちゃんと帰って来るならいい。」
「そう言えば会議の時、るうには止められるかなって思ったけど意外と大人しくしてたねー。てっきり俺も行くって言われると思ってた。」
「行くって言ったら連れてくのかよ。」
「いや?置いてくけど?」

