(一)この世界ごと愛したい




でも考えもみれば。


私は城で好きなだけお昼寝し倒してるけど、るうって今までずっと働いてたから、そんなこと出来なかったわけで。





「…よし、じゃあ寝よう。」


「やっぱいい。何かすげえ憐れまれてる感が嫌だ。」


「そんなことないよー。」




私はるうの手を引っ張り、ベッドへどうぞと促す。




「…お前どうすんだよ。」


「とりあえず見守ってることにするー。」


「寝れねえよ。」


「…でも私そんなに眠くないしなー。」




私はとりあえずベッドに入るものの、横にはならず座っていることにした。


るうはごろーんと横になってますが。




「休暇って感じだね。」


「お陰様で。」


「膝貸してあげようかー?」


「……え?」




膝枕の提案をした私を二度見したるう。



二年前はハルによくしてあげてました。


るうも横にいたし、そのことは知っているはず。るうにしてあげたことはないですが。





「ハルが言うには、良い夢が見れるらしいよー。」


「……。(いつもハル羨ましいと思ってたんだった。こんなチャンス二度とねえかもしれない。絶対逃すべきじゃない。でも何もしない…ましてや寝れる自信はない。)」


「…いや、いらないなら別に無理せず。」


「お願いします。」




ということで。


私の膝の上で寝ることになったるうさん。




「寝れそうー?」


「…たぶん。」


「るうは髪の毛ふわふわだねー。」



ふわふわの髪の毛をそっと撫でる。




「あー。(天国かここは。)」


「明日は湖の周りを探索しようねー。」


「そうだな。」


「旅行っていいねー。」


「まったくだ。」