私は邪念を振り払うべく、美味しそうなランチをとりあえず食べ進めることにした。
そして、るうはなんで何も言わないわけ!?
「…何だよ。」
「…別に。」
度々ヒヤヒヤさせられる旅行だ。
たけど、るうは楽しそうで。
いつもよりのびのびしている気もする。
「温泉楽しみだねー。」
「ああ。王妃が言うには、景色が最高な露天風呂らしい。」
「うわー、風流だねえ。」
「…ご馳走様。」
いつの間にかペロリと食べ終わったるうが、席を立ちコーヒーを準備し始める。
「ルイ様、こちらでやりましょうか?」
「俺のがいいってうちの姫が言うんで、大丈夫です。」
「そうでしたか。失礼いたしました。」
おいおい。
私が我が儘みたいじゃん!!!
そう言い返したかったけど、るうのコーヒーが飲みたいのは事実だったので堪える。
そして、遅れて私も食べ終わったのを確認して使用人さんが食事の後片付けをしてくれて。
私はるうのコーヒーを待つ。
「旅行中なのにごめんね?」
「いや、俺も飲みたいから別にいい。」
「ありがとー。」
私が意気揚々と待ってると、片付けを終えた使用人さんが一礼して退室する。
それから食後のコーヒーをいただいて、部屋でまったり過ごしています。

