(一)この世界ごと愛したい





翌朝。


先に目を覚したのはるう。




「…ってえ。」



起きて早々、少し頭痛を感じる頭を押さえる。






「え…?」



どうやら昨夜の記憶がないるうは、まず何も身に纏っていない自分の上半身に驚きを隠せない。


それから隣で眠る私に目を向ける。




「…っ!?」



バスローブの隙間から垣間見える、自分で付けた赤い花に目が止まったものの。


さっぱり記憶がないるうは一生懸命記憶を辿ろうとするが、何も思い出せない。





「…何…え、俺か…?」




もうパニック状態で。



記憶がないとは怖いもので、私を起こして確認すればいいものを。


それを恐怖にも感じてしまうるうは、ただ硬直しては頭をフル稼働させて思い出そうと粘る。




「…どう…どこまで…いや、俺じゃない可能性も…。それはない…のか?」




身体を起き上がらせることも出来ず。


るうはひたすらこの状態に驚愕しているだけ。








「…んー…。」