私は使用人の一人に声をかけて、食事を部屋まで運んでほしいと頼む。
快く引き受けてくれて、部屋で待つように言われたので割と早く戻ってきた私。
「るう起きてるー?」
「起きてる。」
るうは相変わらず横になったままで。寝てしまわないか心配しつつ、食事が来るのを待っている。
「お待たせいたしました。」
コンコンとドアが鳴り、使用人の方々が続々と食事の支度を始めてくれる。
それはそれは美味しそうなフルコースで。
「食前酒はいかがですか?」
「お酒?」
お酒か…。
年齢の問題さえなければ私は飲めないことはない。るうは知らないけど。
「てきとーで大丈夫。」
「かしこまりました。」
そう言えば昔、お酒に関することが書いてある本を読んでどんなものか気になって。城の厨房に潜り込んでこっそり飲んだことあったなー。
懐かしいなー。
変な味がするだけで、特段本に書かれていた症状は出ず、こんなもんかと思った記憶がある。
るうもようやく体を起こして、食事の前に座る。
「…うまそ。」
「だねー。今日もお茶菓子しか食べてないもんね。」
本来ならもっとしっかり食べられるようにと御者さんが気遣って、遠回りしようとしてくれたのを私が阻止したんです。
早くここに来たいばっかりに。

