アレンデールの本は大体全部読んでしまっていたし、新しい本がこんなにたくさんあるなんて夢みたいだ。
その中から、私は持ち帰る本を選ぶ。
「これは部屋に運ぶ分ね。」
「はいはい。」
急ぎ、読みたい本は大急ぎでこの場で目を通した。
その中にはセザールの歴史が書かれた本が混ざっていた。もちろん深い部分は記されていないが。
セザールは元々、医術が盛んな国であったそうで。腕の立つ医術師は大体がセザール出身のようだ。
薬の原料となる草花の繁殖。
人体構造を熟知した進歩した医術。
「……医術、か。」
もしかすると、ハルを治せる人が…いるかもしれない。

