メイドさんに教えてもらった通りに進む、るうに連れられ昨日から夢見た書庫へようやくたどり着いた。
少し古びた扉を開けると、壮観とも言えるほどの本の山、山、山!!!
これ全部読んでいいの!?
「静かにしてろ。誰もいないか確認してくる。」
るうは私に小さな声で呟き、中の様子を確認するため、書庫の奥の方へ一人で向かっていった。
テンションが上がる私は入口から近い、棚にある本を眺めて待つことにする。
「あ、なんかあの本…。」
気になるなーと思い、上の方にあるその本に手を伸ばした時。
棚の上に置かれているだけの本が、ぐらぐら揺れて私の方へ傾くのが見えた。
「えっ…!?」
ドサドサドサー。
と凄まじい勢いで雪崩のように本が降ってくる。
反射的に私は目を瞑った…が。
あれ、痛くない…?
というか、私誰かに…覆われているような…?
ふわりと私の鼻を香のようないい香りが掠める。その香りも気になり、恐る恐る目を開く。
「…痛い。」
「っ!?」
「…やっぱり、君は馬鹿なの?」
だ、第三王子…!!!

