るうを見てみるけど、ハルがそんなこと言うからなんか怒ってますが。
「…誰が邪だ。」
「実際そうじゃねえか。」
「……。」
「どうすんだ。止めたいのに今止めたら俺は絶対リンに嫌われる。」
なんだか二人で会話していて、私は混ぜてもらえません。
そんなことより私は早く、避暑地のことも聞きたいし準備だって整えたい。
「るう今日は私の部屋で寝ようね。」
「はあっ!?」
るうは思わずよろけて、ハルは大声を出す。
「だって仕方ないじゃん。今日こんなに時間取られると思ってなかったし。出発明日なのにまだ何にも準備してないよー?」
「一緒に寝るのは断じてダメだ。」
「旅行いくのにそれ意味ある?」
「旅行中だって部屋は別だ。夜は別々に過ごす。これが絶対条件だ。」
そんな条件初めて聞いた。
るうも初耳だったようで、何か言いたげにハルを見ているけど。ハルは聞く耳を持たない。
「分かったな。俺は戻る。」
「え、るうは?」
「お前が代わりに仕事終わらせたろ。ルイの仕事はもう今日は何もねえよ。」
おお、ハルが成長してる!!!
いつもならここで、まだ自分も行くと駄々を捏ねそうな場面で。変な条件は課されたものの、ハルが大人になった!!!
これはね、すごいことなんですよ。
「ハルっ!」
「……。」
「ありがとーっ!」
私は心からのありがとうを伝えて、ハルを思いっきり抱きしめた。
こういう時はちゃんと褒めねば!!!

