これでどうでしょうかと、ハルを見ると。
またまた性格の悪い顔で笑ってる。
…楽しんでるなー。
別にハルが仕切ったって、対して変わらないのは本当だ。私は臨機応変に動けるし、私が策を練る必要性なんてなかったのに。
「姫様お一人で…東と南を、迎え討つおつもりですか?」
「…もう分かってると思うけど、そもそも狙いは今回も私だろうからね。自分で蒔いた種くらい自分で刈りますよー。」
「し…しかし!姫様に何かあれば…!」
「私が負けないの知ってるくせにー。」
私に何かあるなんて、もう絶対にあり得ない。
「私を討てるのはハルだけだからね。」
性格悪い顔はしてるが、やはりまだまだ届きそうもない兄の背中。
届かないままでいたいと思ってる自分もいるんですけどね。
「…もういい?」
「南の配置はいつ変える?」
「んー。じゃあ今から約五日後で。早過ぎても遅過ぎてもダメだよ。絶妙なタイミングでよろしくー。」
「難しい注文だなあ。」
何が難しいか。
ハルにだって大体は分かるはずだ。軍略なんて頭にはないだろうけど、その類稀なる戦いの本能には私は絶対に敵わない。
「にしても…これがリンの才能か。」
「いや、とても才能とは言えない策だよ。別に私個人の力じゃないし。失敗したらごめんね。」
「その時は俺が迎えに行くから待ってろ。」
「ハルが城を離れないことは必須ですー。ハルが後ろにいることで私が前に出られるんだから。」

