「あ、書類ならもう終わりだから安心しろ。さっきので最後だったから。」
「…助かった。じゃあ私何するの?」
「午後から軍事会議だ。お前も出ろ。」
「ぐ…。」
軍事会議ときたか。
ここでハルの思惑に気付く。
流石は兄妹。利用出来るものは利用しようって性格が私と良く似ていてまたげんなりする。
「私とハルの考えなんて対して変わらないんだし、わざわざ私が出なくたっていいじゃん。」
「軍略に関して言えばお前は俺より見えてるだろ?」
「…何か嫌な感じだねー。」
諦めて私は立ち上がり軍事会議へ赴く。
「姫様!ようやくお越しいただけましたか!」
「あーうん。」
ようやくってなんだ。
ハルがいるんだから私なんて必要ないでしょうに。
「…それで?状況は?」
この国の軍事の状況を聞く。
別に帰国してから興味がなかったわけじゃないけど、それもハルに任せればいいと思ってたし。私が口を出すこともないと思っていた。
…どうせ私はすぐいなくなるわけだし。
「……。」
目の前に広げられた地図にはアレンデールの国境の現時点での防衛線、把握出来ている敵国の状況が記されていて。
私は思わず、眉を顰める。
私の危惧していた東の憂いの他、南の国境付近に違和感を感じる。
満遍なく国境警備に配置しているようにも見える敵兵だけど、偏りがあるようにも見える。
「…面白いね。」
この基盤。
「お前ならどうする。」
「…どうって言われても。ハルが決めたらいいんじゃないの?」
「俺はお前の指示に従う。お前が決めろ。」
なるほど。
旅行から帰って来た私が、動きやすいように自分で決めろと…そう言うことか。
「帰ってきた後の話ね。」
「ああ。」
私が動くことを許容してくれると言うのなら…。

