(一)この世界ごと愛したい





「ここ間違ってる。今すぐ確認して来て。」


「はい!」


「さっきの書類貸して。」


「どうぞ!」




私は頭を書類仕事に全神経集中させる。


パパが戦死して、セザールへ行くまでは元々私が全部やるしかなかったけど。



こういう面倒な仕事は実は嫌いなんです。





「…ハルも手伝ってよ!?」


「今まで俺を手伝わなかったのはお前だろ。」


「なっ…!」




私を眺めているだけで、全然仕事をしている気配もないハルに思わず不満の声をあげる。



なんて捻くれてるの!?


私だって一時期は一人で頑張りましたけど!?




「…るうー…。」


「さっさとやれよ。」




そう言ってハルは執務室から出て行ってしまう。



るうは一体どこまで、一体誰に旅行について訊ねに行っているんですか。



何で帰って来てくれないの!?




と、心の中で不平不満が爆発している私ですが。黙々と仕事を終わらせていく。



結局午前中を全部棒に振って、一通り書類仕事をこなした私はここで一度集中力が底尽きる。







「…疲れたー。」




ベターっと机に突っ伏した時、執務室のドアが開く。


ハルとるうが一緒に戻ってきた。