この日は結局決めたいことだけを決めて。
るうはまだ仕事が残ってるというので仕事に戻り。私も本を少し読んでから稽古の疲れもありすぐに寝落ちしてしまった。
そして翌日。
るうに起こしてもらって、コーヒーを淹れてくれてっていう日常の方が好きな私はみんなとの食事には顔を出さず。
「行き先すぐに教えてよー?」
「さっきからそれ何回目だ!?分かったって俺は何回返事すりゃいいんだ!?」
「…すみません。」
あまりにしつこく言い過ぎてるうが怒る。
だって、どこに行くか気になるんです!!!
どこだろうなー。
楽しい街かな?それとも自然溢れる落ち着く場所かな?温泉街かな?どんな景色だろう?
「…俺、耐えれるか。」
「え?なんて?」
「なんでもねえ。とりあえず決まったら伝えに来るから大人しく待ってろ。」
「分かった!」
こうして仕事に行くるうを見送って。
そこからいつるうが来てもいいように、私はしっかり部屋で本を読みながら待機。
一冊。
二冊。
読み終われども、るうは中々来ない。

