「きっと、リンは素敵な人と結ばれると思う。」
「…そうなるといいねー。」
「だってレン王子をとってもルイをとっても、綺麗な顔だし!優しいし!リンを大事にしてくれることは間違いないもの!」
もう興奮が止まらないママ。
顔が綺麗なのは関係あるのだろうか。
「…つまり、私はその二択ってことね。」
「え!?もしかして他にも綺麗で素敵な方がいるの!?」
「そうじゃないけど…。」
ヒートアップしたママから他にどんな人がいるのと猛攻撃を受けた私は、サクッと食べたい物だけ食べて広間から逃げるように退散した。
結果、恋愛には綺麗な顔は必須条件らしいことだけは良く分かった。
「…おかえり。」
部屋に戻ると椅子に座って待っていたるう。
「…確かに綺麗な顔だな。」
「は?」
「なんでもない。もうなんか疲れた。」
「お前が来いって言ったんだろ。」
そうでした。
旅行の計画を練ろうと思ったんでした。
「出発なんだけど、明後日でいい?」
「…ああ。」
「目的地は任せるよ。私観光地なんて知らないし、旅行スポットもよく分かんないし。」
「いや、俺も知らない。」
るうが誘ったくせに!!!
目的地が決まらないと話になりません!!!
「…ダーツでもして決める?」
「お前ピンポイントで狙えんだからやる意味ねえじゃん。」
「目瞑って投げてみるとか?」
「…誰かに良い場所、聞いてみるか。」
ダーツの旅作戦は却下ってことですね。
ということで、目的地はるうにお任せします。

