じゃあ、ほっとこう。
私だってハルと旅行行きたいけども。
私とるうに続いて、ハルまでがここを離れると国防的にまずいからね。
「お姉ちゃん。僕今日お昼から剣の稽古の日なんだけど、お姉ちゃん一緒にやってくれる?」
「もちろんいいよ!じゃあ午後に稽古場に顔出すね!」
「ほんとっ?待ってるからねっ!」
アルは張り切って部屋から飛び出して行ってしまった。
それをママが追いかける。
可愛い弟のためだ!なんとか午前中に瞳の色を戻さねば!!!
「ほらよ。」
るうがコーヒーを準備してくれたので、私はベッドから起き上がり机に向かう。
「…ハルも一緒に飲む?」
「…飲む。」
ハルは口を尖らせたままだけど、一緒にお茶してくれるようで。
そのまま三人でお茶することになった。
「今日は二人ともお仕事は?」
「これ飲んでから行く。お前どうすんだよ。」
「とりあえず本読もうかなー。」
「まさか裏山に行ったりしねえだろうなあ?」
流石の私も寝起きで、瞳の色もこのままの状態でまたあの修行するのは無理です。
もう私ヨボヨボになっちゃうよ。
「行きませんー。」
「俺はまた空中散歩やりてえ。」
「るう高いところ好きだったんだね。」
「あれ楽しかった。」
そうかそうか。
今日は流石に無茶しないでおくけど、また機会があれば是非一緒に飛びましょう。
「…俺やってない。」
「ハルはじっと出来そうにないから怖いなー。」
三人でも飛べなくはない…けど。
私の気流操作がめちゃくちゃしんどそう。

