だから嬉しかったんだと。
素直に伝えた。
…なのに。
「な、なんで怒ってるの?」
「つまりお前には俺の気持ちは一ミリも伝わってないってことだろ。」
「いや、伝わってる伝わってる。」
「じゃあ何で今更そんなことが泣くほど嬉しいんだよ。」
なんでって、言われても…。
「だってるうが…起こしてくれなくなったし。コーヒーもくれないし。」
「はあ?それはお前が言わねえからだろ?」
「今までだって言ったことないし。」
「だからハルが待てって言ったんだよ。」
雲行きが怪しくなる私とるう。
「ほら、ハルのことばっかりじゃん。私はどうせハルのおまけだもんね。」
「ああ?」
「気持ちは分かるよ。私もハル大好きだし。」
るうは納得がいかないようで。
むすっとしているので、私はまた笑った。
「だから、嬉しかったの。」
「…はぁ。」
「お分かりいただけたかな?」
「…ああ、分かった。」
それはよかったです。
「つまり俺に、毎朝起こしてほしくて、毎朝お前のためだけにコーヒーを用意しろってことだな。」
「うん?」
「何で疑問系なんだよ。」
るうの棘のある言い方もすごく気になったんだけど。
わざとじゃないのは分かっているが。
それよりも、るうが私の手をグイッと引っ張ったせいで、私の左腕が痛いと言っている。
それをどうにか顔に出さないように気を付けた。
「…絶妙に、何か変だな。」
「……。」
相手がるうなだけ、苦しい戦いだ。

