セザール王に用意してもらった稽古場は、意外と広くて。二人には少し広すぎるほど。


それに王宮のすぐ側なので窓から見学も可能。




…つまり、いい見せ物だ。




「ギャラリー増えそうだし、抑え目でやるしかないね。手の内十見せる必要ないし。」


「三、いや五で行くか。」



ここでの稽古は五割の力加減で。半分の実力でやることになった。


全然稽古にならないけど、ないよりマシか。




「さてさてるうくん?私は五で行くけども十で来てくれても構わんよ?」


「悪ノリやめろ。」