(一)この世界ごと愛したい




食事を済ませ、もう後は寝るだけ状態まできたところで、るうはまだ片付け等終わらせねばならないらしくて早々に退散していった。


もしかして、私よりるうの負担の方が大きいのではないかと心が痛む。





「ごめんよ、るう。」




また一人になった部屋で、心から詫びる。


割と忙しそうなのに、剣の相手をしてもらう約束なんて取り付けてしまって反省だ。





そしてふと、もしかしたらこの王宮にも書庫ってあるんじゃないかと突然思い立つ。


…絶対あるよね。



いや!でもでも!もう夜になっちゃったし!一人で探索は危険だよね!!!


るうも休ませてあげたいし!!!







「…異国の本、気になる。」




ちょっと探して、無理だったら諦めよう。


よし、そうしよう。