謝ることしか出来ない。
力のことを隠していたことも。戦とは言ったものの、国王軍八千人を負傷させてしまったことも。
…でも、これが私の正義だ。
「レン、約束守ってくれてありがとう。」
「…もう何回もリンのところに走り出してしまいたかったけど。約束破ったら会わないって言われたし。」
「うん、だからまた会えるね?」
にこりとレンに笑顔を向けると。
レンも少しだけ笑って、私の顔へその手を伸ばす。
「…レン?」
「どんな瞳の色でもリンはリンで。俺はどっちも好きだけど。医者としては…少し心配だから。」
その冷たい手を、私の瞼に添える。
心地いいその冷たさに私は目を閉じる。
手が離れた時、恐る恐る目を開ける。
「…うん。戻ったね。」
「ほんと?レンすごいね?」
摩訶不思議。
私の瞳の色を緋色に戻してみせたレン。
「…お兄さんにすごい睨まれてる。」
「大丈夫だよ、ハルは大体誰にでもあんな感じだから。」
遠目からレンに殺気まで向けているハル。
長居は出来ないなと、苦笑いを浮かべる私にレンが優しく微笑む。
「よかったね、無事に会えて。」
「レンのお陰だよ。本当にありがとう何回言っても足りないね?」
「気にしなくていいから、行ってあげて。」
私を送り出してくれるレン。
「…またね、レン。」
私はそんなレンに別れを告げて、ハルとるうが待つ方へ進む。

