疾風迅雷。
まるで目の前に雷が落ちたように、私の前の敵が一掃され景色が開ける。
「…随分と部が悪い戦やってんなあ。」
広がる景色の中に。
私はこの二年、会いたくて会いたくて堪らなかった人の姿をようやく捉えることができた。
その大刀一振りで、数えきれないほど国王軍が薙ぎ倒され吹っ飛ぶ。
「リン。」
ずっとずっと、待ち焦がれたこの時に。
ずっとずっと、聴きたかったその声が。
私の胸を締め付ける。
「これが、お前のシナリオか?」
「……。」
全部理解しているハルが、私を見て真っ直ぐに聞くから。
私は上手く声も出せない。
いざ目の前で、その姿を見てしまうと決意が揺らいでしまいそうになる。
本当はいつまでも一緒にいたい。
「…敵はセザール国王軍。現時点で約八千。私はこの戦い、負けたくない理由があるから退けない。」
「へえ、中々ハードな復帰戦だ。」
「退けないじゃなくて退くしかねえだろ。」
ハルとるうに戦況を説明する。
るうがばっさり撤退を仰ぐ。
そんな中、私たちへ再び迫り来る国王軍。
最悪の最悪。
ハルが決断出来ないなら、私の独断で一人で戦い続けるしかない。
私は剣を握りしめて、どうしようかと思わず俯く。

