「…おいルイ、俺は死んだのか。」
「馬鹿言ってねえでさっさと行くぞ。」
「あれが天使じゃねえならなんだ。」
「リン一人になんて人数だよ。」
遠目から、私の姿を捉えたハルとるう。
ふざけてるのか真剣なのか分からないが、あまりの敵の数に流石に焦りの色が滲む。
「…ハル、戦えんのか?」
「ざっと一万くらいか。こっちは三人。普通に考えりゃ俺が万全でも勝機は薄いだろ。」
「リン抱えて逃げるか。」
「逃げていい戦いなら、リンは一人でとっくに逃げてる。それが出来ねえから戦ってんだ。」
さてさて、どうしたものかと。
ハルも私同様、満天の星空に目を向ける。
「…リンの掌で転がされたのは、お前だけじゃなかったらしいな。」
「は?」
「…この俺まで嵌めるとはな。リンには一体どこまでモノが見えてるんだよ。」
ハルは大刀を強く、握り締める。
そして、悔しさと悲しさと切なさを含んだ目で再び私へ目を向けて。
ハルは、笑う。
「…やっぱりリンは、戦の神に誰よりも愛されてるんだなあ。」
もう、戦場は目前。
「行くぞ、ルイ。」
「ああ。」

