それにしても、結婚を拒否したからって牢に入れる父親っていかがなものだろう。
なんだか不憫に思えてきた。
それに武人っぽくはなかったけど、文官って感じもしなかった。
あの人は一体何者なんだろう。
そんなことを考えていると、施錠したドアが開きるうが戻ってきた。
「おかえりー。」
「あー疲れた。この建物無駄に広く感じる。」
「大丈夫だった?」
「当たり前だろ。心配されるようなことは何もしてねえよ。」
るうがたくさんの料理を持って帰ってきたので、まずは食事しつつ収穫を聞くことにした。
「早速稽古場の場所は聞いてきた。それと、明日は特にお前の予定はないらしいから自由に過ごせってさ。」
「えー嬉しいー。」
「あと第三王子、また結局陛下と揉めたけど地下牢行きはどうにか免れたらしい。」
「ふーん。」
そっか。
いつから入ってたか知らないけど、やっと出られたのにすぐ戻されるのは可哀想だもんね。

