この後も式典は続くが。
私は神という扱いのため神事の行は受けなくていいらしく。本当にただ座っているだけ。
正直時間の無駄だと思っています。
「レンは受けないの?」
「俺が信仰心ないのみんな知ってるからね。リンの隣にいる方がよっぽど心が清まるよ。」
「…それ褒めてる?」
「もちろん。」
にこっと微笑むレン。
その綺麗な笑顔の方が、効果ある気がします。
それにしても、これから家族を討たれるというのにレンのこの飄々さはすごいな。
余程この父と兄に興味がないんだろう。
こんな阿呆二人じゃ、そうなる気持ちも分からなくはないけどね。
「…リンは大丈夫?」
「私の心配するとこじゃないよ?」
「あ、そうか。」
今から家族を討とうという、加害者を心配する人がいるなんて思わなかった。
しかもその遺族になるだろう人が。
レンは言われてみればそうかと、ようやく自分の矛盾に気付いた様子。
「でもいいんだ。この国の歪みを、リンが正してくれるなら。」
「え?」
「例えどんな罪を背負うことになったとしても、俺にとってはリンだけが正義だよ。」
内なる炎が喜ぶように、私の闘志にも火が灯る。
私の正義を、信じてくれる人がいる。
それだけでもう、これ以上にない力が自分に宿った気がする。

