(一)この世界ごと愛したい




私はそのまま、神の台座とやらまで登り。


その台座を見下ろす。



下らないと蹴り飛ばしたい衝動に駆られるが、ここはまだ牙は隠しておこう。




「……。」



指示された通り、私は台座に腰掛ける。




時刻は夕暮れ時。


真っ赤な夕日が、私を鼓舞するようにこの空を燃やし赤く染める。




「…まだだよ、ハル。」




まだ来ちゃだめだよ。


来たるべき時は、もう少し先だ。






神事の式典会場では、レンの到着を待とうと言うことになり。


今か今かとみんなが待っている。




…レンのんびり歩いてたからなー。



でもさすがにもう来るかなと思った時、またもやのんびりと会場入りしたレンが目に入った。




レンが到着したのと同時にすぐに開催された神事では、神職だろう人が滞りなく予定されていた行をこなして行く。


お祓いだったり、お清めだったり。



王族達も順番にその行を受ける。私はその様をただ台座から見下ろすだけ。





「お待たせ。」


「シロ元気にしてた?」



レンの席は私が我が儘を通したことで、神の台座の隣に設けられた。


小声で話せば、私達の次に下にいる王達には聞こえないだろう。




「元気だったよ。」


「よかったー。」



シロが元気でないと、私はアレンデールまで歩いて帰らなきゃいけなくなるもんね。