「おお…。」
「まさに女神だ。」
「何と美しい…。」
相も変わらず、私が姿を出すだけで全員の視線を一手に集め。たくさんのお褒めの言葉をありがとうございます。
神様役は今日で最後なので。見納めですから存分に堪能してくださいねー。
「陛下、遅くなり申し訳ございません。」
「良い。神の台座に相応しい出立、私の見立てに狂いはなかったな。」
「ありがとうございます。」
言っとくけど趣味は良くないぞー。
こんなヒラヒラの布、私の好みじゃないぞー。
「美しい女神が舞い降りたようだ。」
「身に余るお言葉です。私はちゃんと地に足をつけ、陛下の御前におりますよ。」
「ああ。嬉しい限りだ。」
私とセザール王が会話しているのを。
じっと舐めるように見つめる男がいるのに、気付いてはいるが。
私は敢えて目を向けない。
エリクのことは、首を落とすその時まで捨て置こう。
「…レンはまだか。」
「すみません。私の忘れ物を取りに行ってくださっていて…。」
「姫の所用か。では仕方ないな。」
私のことに関してはいつまでも激甘だな。
その甘さも利用させていただきますが。

