お願いしなくても、たぶんレンは叶えてくれる気がするなって。そう思えたから。
私が力を解放してしまったら、驚かせるし、怖いかもしれないし、もしかしたら私を軽蔑するかもしれない。
だから三つ目は、そんな私でも許してほしいと。受け入れてほしいと。お願いというより、私の祈りだったから。
「じゃ、一つ目を先に叶えてくるよ。」
「えっ?」
「遅れて行くからリンは先に行ってて。」
まさかのレンは堂々と遅刻する気のようで。
もう広場も目前にも関わらず、馬舎へ足を向けて特に急ぐわけでもなく。のんびりと歩いて行ってしまった。
…自由だなあ。
ぼんやりさんはこんな時でも健在か。
「レンらしいな。」
私は一人、そう呟いて。
これから復讐の惨劇が幕を開けるだろう、広場へ足を踏み入れた。

