レンは中々私から離れようとはしてくれなくて。
式典が始まる時間がもう目前まで迫っている。ハクのことがあるから少し早めに出ようと思っていたのに。
…もう間に合いそうにないなー。
「レン?」
「まだ無理。」
「もう時間結構やばいよー?」
「…いいんじゃない?」
よくないんですよねー。
私これでも大仕事が待ってるんですよねー。
「レンー。」
「…リンって本当に厄介。」
「なんかごめん。」
「…行こうか。」
ようやくレンが私を離して。
そのあからさまに不服そうな顔に、私はまた笑ってしまう。
「リン。」
「すみません。」
二人で並んで、神事が執り行われる王宮中央にある野外の広場へ向かう。
「…三つ、お願いをしてもいい?」
「リンの頼みなんて断れる気がしないよ。」
私はレンに、お願いをすることにした。
「一つ目。どっかのタイミングを見計らってシロが繋がれてる縄を切っててほしい。」
「…よりによって、リンの帰国の手伝いを俺にさせるの?」
「本当は自分で行こうとしたのに時間押しちゃって行けなかったんですー。」
そう言うと罰が悪そうに、分かったと頷いてくれたレン。
私も悪かったから、本当に申し訳ないです。

