唇が離れたと同時にレンは私を抱き締める。
「…勘弁してよ。」
「え?」
「やっとの思いで気持ちを整理してここに来たのに、一気にまた離れたくなくなった。」
そう言って、私の肩に顔を埋めるレン。
私は思わず笑みが溢れて、そんなレンの頭をぽんぽんと撫でる。
「…この後のことを考えると、レンは私にもう会いたくなくなるんじゃないかなって。少し不安だった。」
「そんなこと天地がひっくり返ったってあり得ない。」
「絶対?」
「絶対の絶対。」
少しムキになってるレンが、可愛く見える。
「私がもしも怪物でも?」
「こんな可愛い怪物なら俺は食べられてもいいよ。」
「私が大勢の人を殺しても?」
「それはきっと誰かを守るためだって俺は知ってる。」
ああ…。
レンの気持ちが伝染したみたいだ。
私も、離れたくないと…心が訴えている。

