(一)この世界ごと愛したい





そう言って、二人で笑い合えたこの時間も。


私はきっと忘れない。




初めて会った時はあまり良い印象なかったけど、書庫で本の雪崩から守ってくれたこと。



薬草と医術にいつも真剣に向き合ってたこと。



私とるうのために嫌いな戦に出陣してくれたこと。



ハルの薬を自分の命を賭けて完成させてくれたこと。





何より、こんな私に想いを馳せてくれて。時には怒られることもあったけど。それでもいつも、誰よりも真っ直ぐに想ってくれたこと。





「私、レンに会えてよかった。」


「…俺もだよ。」


「本当に心から感謝してる。ありがとう。」




初めはどうなることかと思った結婚話だったけど、相手がレンでよかったと。



心からそう思ってる。







「…俺は、もう結婚はしないよ。」


「え?」










「俺にとっては、リンが最初で最後のお嫁さんだから。」