「月帆ー?まだ支度できてないの?」
『ほとんど終わってる!服着てるんだから待ってて』
下の階から大きな声が聞こえる。
やまびこのように、私もお腹の底から出すような大きな声でお母さんに返事を返した。
それと同時に、鼻を擽る小麦のいい香りもしてきた。
きっとこれは、パンが焼けた匂いかな。
そんなことを考えながらふと時計を見上げると、短い針が7時を指し、長い針が10分を指している。
「ほら急いで!あんたバス乗り遅れるわよー?」
『待って!あと10分』
急いで鏡の中を覗き込む。
それなりに見た目には気をつけているおかげで、艶感があり、手で整えただけでもまとまる髪が、鏡に映る。
急いで桃の香りがするヘアバームを手に馴染ませ、髪の毛を撫でる。
先程より質感が重たくなった髪を二つに分け、耳下の位置で二つに結ぶ。ゴムのから少し毛束を引き出し、無造作っぽいヘアスタイルにしていく。
やっば、もうこんな時間?
私は急いで下の階に降りる。
『おはよう。お父さん、お母さん』
「ああ、おはよう。」
新聞から目を離した父が私に言う。
「月帆、まだ間に合いそう?」
私の学校は、道が整備されているか怪しいほどの田舎だから、バスを1度逃すとその日の授業はほとんど受けられないと言っても過言じゃない。
そのため遅刻は厳禁なのだ。
『結構ギリギリ...パン食べながら行くね』
私は綺麗なきつね色に焼かれたトーストを手に取り、
買ったばかりのイチゴジャムをすくって満遍なく塗った。
机に置いてある牛乳を一気に飲み干し、
昨日の夜投げられたままになっていた鞄を肩に掛け
私は家を出ていった。
『ほとんど終わってる!服着てるんだから待ってて』
下の階から大きな声が聞こえる。
やまびこのように、私もお腹の底から出すような大きな声でお母さんに返事を返した。
それと同時に、鼻を擽る小麦のいい香りもしてきた。
きっとこれは、パンが焼けた匂いかな。
そんなことを考えながらふと時計を見上げると、短い針が7時を指し、長い針が10分を指している。
「ほら急いで!あんたバス乗り遅れるわよー?」
『待って!あと10分』
急いで鏡の中を覗き込む。
それなりに見た目には気をつけているおかげで、艶感があり、手で整えただけでもまとまる髪が、鏡に映る。
急いで桃の香りがするヘアバームを手に馴染ませ、髪の毛を撫でる。
先程より質感が重たくなった髪を二つに分け、耳下の位置で二つに結ぶ。ゴムのから少し毛束を引き出し、無造作っぽいヘアスタイルにしていく。
やっば、もうこんな時間?
私は急いで下の階に降りる。
『おはよう。お父さん、お母さん』
「ああ、おはよう。」
新聞から目を離した父が私に言う。
「月帆、まだ間に合いそう?」
私の学校は、道が整備されているか怪しいほどの田舎だから、バスを1度逃すとその日の授業はほとんど受けられないと言っても過言じゃない。
そのため遅刻は厳禁なのだ。
『結構ギリギリ...パン食べながら行くね』
私は綺麗なきつね色に焼かれたトーストを手に取り、
買ったばかりのイチゴジャムをすくって満遍なく塗った。
机に置いてある牛乳を一気に飲み干し、
昨日の夜投げられたままになっていた鞄を肩に掛け
私は家を出ていった。
