「…いえ、大丈夫です」 一刻も早く戻らなきゃ…もしかしたら駐車違反になっているかもしれない。 そう内心焦りながらもお断りしたら、 「大丈夫、スクーターは千田がうちの敷地に運んでくれたよ」 彼は落ち着いた様子で、分かっていたかのように答えてくれた。 千田さんがどなたか分からないけれど、一先ず路上放置になっていなくて良かったと安心した。 「すみません、ありがとうございました…」 ご迷惑をかけてしまって申し訳ないな、と取り敢えず目の前の彼に頭を下げた。